この記事を作った動機

 最近、HP Z2 Mini G3 Workstationを入手したのだが、ACアダプタに制約があり値段の高い純正ACアダプタを買わないと動かないという仕様になっていた。

 そこで、インターネットで適当に調べて、何かしらの抵抗を電源の+とIDピン(ACアダプタを識別する Smart ACとか言われているやつ)の間につないでやれば動くことは分かったのだが、適切な抵抗値を見つけるのがめんどくさかったので、記録を残すだけ。

とりあえずACアダプタチェックをバイパスできる抵抗値

50kΩ

PC側の仕様

  • 19.5 V
  • 10.3 A
  • 200 W
    PCの仕様

参考にした動画

参考にした動画

試行錯誤の過程

最初にやったこと

 正直+とーのピン配列自体はDELLと同じなのでとりあえず、そのままDELLのACアダプタを指してみたが、案の上動かなかった。なんか赤いLEDが内部で光り、電源ボタンを押してもうんともすんとも言わない状態であった。

次にやったこと

 ネット上の資料によれば、最小の抵抗値が100kΩ程度だったのでそれで試した。最初はlenovoの場合と同じかなと高をくくって情報を見落としIDピンを+ではななくーにつないでた影響でうまくいっていなかった。

その次にやったこと

 ネット上の資料を再確認し、100kΩ程度や300kΩ程度の抵抗などいろいろな抵抗値を+に改めてつなぐ方法で試してみると、一瞬動くものの、3回長いビープ音と4回の短いビープ音が鳴り、ACアダプタ不良という動きになった。

エラーコード表

さらに次に試したこと

 正直壊したくないので、改めて純正のACアダプタをハードオフで適当に新調し、135wのアダプタで試したが、それでも抵抗で試したときと変わらず同じエラーを吐いて動かなかった。

HP ACアダプタ

最後に試したこと

ここまでの事から、

  • 抵抗値が高いほど、出力ワット数の低いACアダプタとして識別される
  • また本体側の表記では、19.5v 10.3Aと書かれており、だいたい200wが必要
  • 純正のACアダプタでも、出力が足りないと検出された場合、動かないことがあるかもしれない
    という事が見えてきた。

 そこで100kΩよりさらに低い、50kΩの抵抗でだませないか試したところ、案の上あっさり動いてしまった。DELLのACアダプタでも全然動いた。出力数が65wのものでもとりあえずその枠内に収まっているうちはとりあえず起動していた。

はまった理由

 DELLの場合も同じように、ACアダプタを識別する仕組みがあるが、IDピンでのACアダプタの識別に失敗してもとりあえず最小クロックで動いてくれたりしてたので、同じことかと思い込んでいた。

 今回のようにうんともすんとも言わなかったり、動いても出力が不十分と判断されると電源不良のエラーをはいてPOSTしてBIOS画面が出てくるところに到達することさえできないのは想定外だった。

作業の様子

改造後
改造後50k抵抗
改造後全体像
改造後PC

参考にしたサイトとか